コンセプト ためし

約25年にわたりメイクアップアーティストとして活動してきた私は、数年前から自らのメイク作品を素材とし、アナログな手法で再構築するコラージュを制作しています。

メイクアップの仕事は、モデルやフォトグラファー、レタッチャーとともに作り上げる「チームの表現」です。そのプロセスに喜びを感じながらも、自分だけの手で完結する表現を模索してきました。

完成された作品をあえて切り刻み、貼り直す。そのある種の暴力性を伴う再構築によって、どこにも存在しない女性像が立ち上がります。

記憶するために壊して、忘れるために構築する。各ピースには、私が積み重ねてきた時間や思考、技術が交錯し、ある意味均一化された女性像として結晶します。

そしてアイデアすら「すでにあるものから新たなアイデアを生む」という姿勢は、消費社会に対する静かなメッセージであり、コンセプチャルなアップサイクルの実践でもあります。